【1月16日 AFP】アフガニスタンの首都カブールで、元国会議員の女性が自宅で複数の侵入者に襲われ、銃で撃たれ死亡した。警察が15日、発表した。

 暗殺されたのはムルサル・ナビザダ(Mursal Nabizada)氏(32)。2021年8月にイスラム主義組織タリバン(Taliban)が復権するまで国会議員を務めていた。

 カブール警察の報道官によると、事件が起きたのは14日から15日にかけての深夜。ナビザダ氏とボディーガード1人が銃撃で死亡し、ナビザダ氏の男のきょうだいも負傷した。治安部隊が捜査に着手したという。

 アフガンでは米国の侵攻以降の20年間に女性の社会進出が進み、裁判官やジャーナリスト、政治家が誕生。しかし、タリバンの復権後、そうした職業に就いていた多くの女性が国外に逃れた。

 元同僚議員によると、ナビザダ氏も国外脱出を勧められたが、「人々のために残る」と断った。元同僚議員は「身の危険をかえりみず、信じるもののために闘った真の先駆者だった」と、死を悼んだ。(c)AFP