【1月15日 AFP】フランスの人気作家ミシェル・ウエルベック(Michel Houellebecq)氏が、インタビューでの発言が差別やヘイトスピーチ、暴力をあおるとして、イスラム教団体から訴えられた。同団体が13日、AFPに明らかにした。

 ウエルベック氏は、2015年に出版した小説「服従(Submission)」で、フランスでイスラム政権が誕生し、右派が国内でのイスラム台頭におびえる様子を描いている。

 ウエルベック氏は季刊誌「フロン・ポピュレール(Front Populaire)」の取材で、仏在住のイスラム教徒はフランス「民族」に対して「盗みや攻撃的行為をやめるべき」だと語ったことが問題視された。

 同氏は、インタビューのオンライン記事や近著では、物議を醸す箇所は編集されると述べている。

 訴えたイスラム教団体「モスク同盟」のモハメド・ムサウイ(Mohammed Moussaoui)氏は「近著で(内容を)差し替えるという提案は、発言の広がりを止めるものではなく、発言の影響からイスラム教徒を守るものではない」と批判した。(c)AFP