【1月15日 AFP】フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)は14日、本拠地パルク・デ・プランス(Parc des Princes)のクラブへの売却をパリ市が拒否したことを受け、約50年続けてきたホームとしての使用を取りやめる可能性を示唆した。

 パリのアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長は、14日付の仏紙パリジャン(Parisien)のインタビューで、パルク・デ・プランスは「売り出し中ではない」と発言し、カタールが保有するPSGに「売ることもない」と話した。

 これに対してPSGは広報を通じて、市が「パリ・サンジェルマンとサポーターをパルク・デ・プランスから追い出そうとしている」ことに「失望し、驚いている」とコメント。「市長はPSGがホームを離れることを強要している」と述べ、「市長のこうした立場は誰にとっても損だ。PSGは今、移転という別の選択肢の検討を強いられている」と続けた。

 PSGは、5億ユーロ(約692億円)規模の近代化や拡張工事を行うことを条件に、緑豊かな市西部にあるパルク・デ・プランスの買収を打診している。しかしナセル・アル・ケライフィ(Nasser Al-Khelaifi)会長は昨年11月、PSGはこのスタジアムで「もはや歓迎されていない」と話し、「別の選択肢」を探していることを明かしていた。

 収容人数4万8000人のパルク・デ・プランスは、1897年に自転車競技場として開場し、1972年の改修を経て、1974年からPSGの本拠地となった。2014年には、30年のリース契約を結び直している。(c)AFP