【1月16日 AFP】仏ラグジュアリーグループ、LVMHが所有するパリの百貨店ル・ボン・マルシェ(Le Bon Marche)に、インドの現代美術家スボード・グプタ(Subodh Gupta)氏の作品が登場した。

 グプタ氏は、使用済みの食器や中古の家具などを用いた作品で知られている。作品に日用品を使うことは、グプタ氏がインドで最も貧しい州の一つ、東部ビハール(Bihar)で生まれ育ったことを映し出している。

 今回の作品の一つでは、アルミ製の鍋でつくられた高さ12メートルのバケツから、鏡でできた水が香水売り場に注がれている。超高級品が並べられた売り場と使用済みの鍋が鮮やかなコントラストを成している。

 グプタ氏はAFPの取材に対し「私が使うのはそんなに豪華な物ではない」「ル・ボン・マルシェに自分のスタイルは妥協しないと伝えたところ、完全に自由にやらせてくれた」と語った。「これだけの道具がこれだけの人に使われて、これだけの人がこれで作った料理を食べていたと考えるのが好きだ」

 ル・ボン・マルシェは毎年、館内とショーウインドーの展示を著名アーティストに依頼している。

 グプタ氏の作品は、2月19日まで展示予定。(c)AFP/Eric RANDOLPH