【1月10日 AFP】中国の肖千(Xiao Qian)駐オーストラリア大使は10日、豪州に対し、日本との関係を深化させる前に、第2次世界大戦(World War II)中の日本の行為を思い出すべきだと述べた。

 豪州の中道左派政権は保守系の前政権下で悪化した中国との関係改善を試みている。一方で、日本とも安保共同宣言に署名しており、中国の太平洋地域での台頭を抑止する狙いがあるとみられている。

 肖大使は記者会見で、「第2次大戦で日本は豪州に侵攻し、ダーウィン(Darwin)を爆撃して豪州人を殺害し、豪州人(の戦争捕虜)を銃撃した」と述べた。その上で「将来起きかねないことに注意した方がいい。あなた方を脅す者は、再びあなた方を脅すかもしれない」と警告した。

 中国が豪州の輸出品に関税を課す一方、豪州は中国の人権問題などを繰り返し批判して両国関係は悪化した。大使は、両国間の貿易がここ数年「混乱した」と認め、今後の正常化に期待を示した。(c)AFP