【1月14日 People’s Daily】中国各地の生態系調査で最新技術が活用され、科学的な環境保護に役立っている。

「さあ、出発だ!」。江蘇省(Jiangsu)南通市(Nantong)五山地区で、5台のカメラを搭載したドローンが離陸し、長江(揚子江、Yangtze River)沿岸の撮影を開始した。別のドローンは長江の水を1リットル採取した。

 江蘇省生態環境局環境監視センターの調査員、張悦(Zhang Yue)さんは「川の水辺は水生環境において重要な役割を果たしており、ドローンで沿岸の植生被覆率を検査しています」と説明する。ドローンが採取したデータから、五山地区と川沿いの地域の植生被覆率は 80%を超え、長江沿岸の生態系が良好な状態にあることが確認された。

 江蘇省の水系生態調査は現在、人工衛星、ドローン、地上監視などを駆使して「水・陸・空」の統合システムを確立。省内の河川や湖、海を対象に調査を続けている。

 張悦さんは研究所に戻ると、ドローンで撮影した6000枚以上の写真をコンピューターのソフトに入力。撮影エリアが3次元画像で復元された。ドローンが持ち帰った水のサンプルは水質検査や、魚やエビ類の生態情報調査に用いられる。

 情報技術の発展により、生態系調査は至る所で活発となっている。国家林業草原局によると、2021 年には全国の自治体の林業・草原部門で計1万7000 人の調査・監視員が45万7000か所でサンプル調査を行い、4億7000万か所で図上監視を行った。

 福建省(Fujian)の竜栖山保護区では、赤外線カメラなどの技術を駆使して野生生物の調査や保護を進めている。何千もの写真や動画でツキノワグマやチュウゴクカモシカなどを確認。 2017年以降、竜栖山保護区では125種の動物と27種の植物が見つかっている。

 広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)では2020年から、草原の資源調査にデジタル技術を取り入れている。衛星画像や草原ベースマップを包括的に使用し、草原全体の環境状況や資源分布を調査。草原の保護と復元のための基礎データを提供している。

 技術の革新と応用により、中国の生態系保護活動は今後も進化を続けていく。(c)People’s Daily/AFPBB News