デジタルツイン技術で水利事業の発展に活力を与える 中国
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【1月13日 People’s Daily】「今では、灌区(かんがい区域)全体の80キロメートル近くある幹線水路を検査するのに10分しかからない。以前は、グループ分けで、何日も歩かなければならなかった。『デジタルの翼』をつけてから、作業効率が大幅にアップした」!甘粛省(Gansu)疎勒河昌馬灌区管理処の幹部の李玉軍(Li Yujun)さんは、情報技術建設がもたらした利便性を実感している。
彼の言う「翼」とは、疎勒河の「双子版」のことだ。2022年2月、疎勒河は中国水利部デジタルツイン流域建設の全国先行試験事業に選ばれた。デジタルツインによる流域の建設とは、物理流域を単位とし、時空間データをベースとし、数学モデルをコアとし、水の知識を駆動とし、物理流域の全要素と水管理の全プロセスをデジタルマッピング、インテリジェントシミュレーションを行うことで、デジタル流域と物理流域の同期シミュレーション運行、リアルタイムな情報交換を実現するものだ。
「平たく言えば、流域や水利工事の『双子の兄弟』をデジタル世界に投影することだ。河道や水辺の傾斜地などに設置したセンサーモニター設備は、人体の神経系統のように、現場のリアルタイムダイナミクスを『感知』することができる」。甘粛省水利庁情報センターネットワーク安全科の夏天(Xia Tian)科長は、この「双子の兄弟」を持つことで、流域や水利工事のために「脳」が組み込まれることになると説明した。潜在的な問題の予報や、洪水などの突発型災害への予行演習だけでなく、対応策の動的管理によって緊急事態を事前に警告することもできる。
疎勒河流域は、中国北西部の乾燥地帯にある典型的な内陸河川流域だ。疎勒河灌区は甘粛省最大の自然流下灌区で、134万ムー(約893平方キロメートル)の農地に水を供給している。李玉軍さんによると、現在、同灌区は698か所の導水渠の導水口計測の定点観測所、106セットの測定・制御一体化閘門(こうもん)、28か所のレーダー水位定点観測所を網羅する情報管理プラットフォームを構築し、水源のダムから最終水路までの水情報のリアルタイムモニタリングと記録を実現したという。
甘粛省の迭部県(Diebu)、舟曲県(Zhouqu)、宕昌県(Dangchang)、武都区(Wudu)、文県(Wen)を流れる白竜江は、嘉陵江の支流だ。甘粛省水利庁は、デジタルツイン技術を活用し、白竜江舟曲区間に早期山津波災害監視警報システムを構築した。
「現在、白竜川流域の123平方キロメートルの人口集中地区に、リアルタイムモニタリングネットワークと自動予報システムを構築している」。夏天科長によると、このシステムは、53の小流域の出口の断面と長さ66キロメートルの本流の重要断面の流量を対象に、10日間のリスク警報、3日間の予報警報、リアルタイムモニタリング・早期警報を行うという。(c)People’s Daily/AFPBB News