【1月11日 Xinhua News】中国で出版関連の市場調査を手掛ける北京開巻信息技術はこのほど、中国書刊発行業協会の指導の下、書籍小売市場に対するモニタリングシステムのデータ分析に基づき取りまとめた「2022年中国書籍小売市場報告」を発表した。22年の市場規模(定価ベース)は前年比11・8%減の871億元(1元=約19円)だった。

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 小売実績を販路別に見ると、実店舗書店は37・2%、オンライン書店は16・1%それぞれ減少したものの、ショート動画配信業者は42・9%増えて実店舗書店を追い抜き、新書発売の重要なルートになっていることが明らかになった。ジャンル別では、児童書が定価ベースで最大の売り上げを占め、さらにその割合を伸ばしている。2位は補助教材類だった。一方、文学類が最も大きく割合を伸ばした。

 報告はまた、コンテンツが主力のクリエーティブ産業である出版業者は、出版の繁栄を実現するために多くの品種が必要なだけでなく、原作能力の強化も必要だと指摘。22年は、新刊原作作品の割合が拡大しており、文学類で最も割合が大きかった。

 中国書刊発行業協会の艾立民(Ai Limin)理事長は、「全国民読書活動の展開、実店舗書店の改革と高度化のさらなる推進、政府部門による書店支援政策の充実に伴い、中国の書籍業界は23年に困難を乗り越え、繁栄と発展の新たな局面を切り開くと信じている」と述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News