中国、癸卯年の記念切手セットが注目
このニュースをシェア
【1月6 日 CGTN Japanese】2023年の干支である「癸卯(みずのと・う)」を記念する切手セットの発行レセプションが5日、北京の国家大劇院で行われました。
中国ではこれまでに十二支の切手セットを3回発行しており、今回の記念切手セットは4回目の8番目となります。2枚セットで、その一つは「癸卯寄福」と名付けられ、右手で筆を執り、左手で手紙を持つウサギが青色で描かれ、新しい年に壮大な「青写真」を共に描くという意味が込められています。
もう1枚は「同円共生」という名になっており、「三兎共耳(輪になって追いかける3匹のウサギ)」という古代からの図柄にちなんだものです。この奇妙な図柄は、敦煌莫高窟の隋代407窟に最初に現れ、多くの国や地域の宗教絵画や装飾にもありました。首尾を接して飛び跳ねる3匹のウサギは、繁栄や円満など吉祥の意味を表しています。
この絵の背景には「薬をつくる玉兎」の文様が現れており、人々の健康や長寿などへの願いが託されています。「薬をつくる玉兎」とは中国の神話伝説の一つで、月に1匹のウサギがいて、全身が玉のように白くなっていることから「玉兎」と呼ばれています。この白いウサギは玉の杵を持って、ひざまずいて薬をついています。この薬を飲むと仙人になることができるということです。
この記念切手セットのデザイナーは著名な芸術家の黄永玉(Huang Yongyu)氏(98歳)で、中国初の干支記念切手である1980年の申(さる)年の切手は黄氏の作品です。癸卯年のこの記念切手セットは、黄氏の干支文化に対する独特の理解と悟りであるほか、創作者の素直で無邪気な個性の現れでもあるとされています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News