【1月5日 AFP】オーストラリア政府は5日、米国から高機動ロケット砲システム「ハイマース(HIMARS)」を購入すると発表した。ロシアによるウクライナ侵攻で、ハイマースは米国からウクライナに供与されている。

 豪州政府は、ハイマースは自国への攻撃を抑止するとともに、空輸により世界各地での配備が可能だと説明した。

 パット・コンロイ(Pat Conroy)国防産業相は豪ABCに対し、「ウクライナ紛争におけるハイマースシステムの有効性が、政府決定に影響を与えたのは確かだ」と語った。

 コンロイ氏によると、ハイマースの需要は世界的に「大幅に増加」しており、確保するために迅速な発注を行ったと述べた。

 政府は、2026年から27年にかけてハイマースの配備を見込んでいる。

 コンロイ氏は具体的な購入費用には触れなかったが、2024年から駆逐艦とフリゲート艦に装備するノルウェーのコングスベルグ(Kongsberg)社製の対艦ミサイルの購入と合わせて、10億~20億オーストラリア・ドル(900億~1800億円)を投じると明らかにした。

 コンロイ氏は、ハイマースの調達で陸軍の射程が30キロから300キロになり、将来的には精密誘導ミサイルにより500キロになると述べた。(c)AFP