【1月4日 AFP】1968年の映画『ロミオとジュリエット(Romeo and Juliet)』でのヌードシーンが児童虐待に当たるとして、俳優のオリビア・ハッセー(Olivia Hussey)さんとレナード・ホワイティング(Leonard Whiting)さんが先週、米製作会社パラマウント・ピクチャーズ(Paramount Pictures)を訴えた。二人の弁護士が3日、明らかにした。

 フランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli)監督(2019年に死去)の同作品で悲劇の恋人を演じた当時、ハッセーさんは15歳、ホワイティングさんは16歳だった。

 米カリフォルニア州サンタモニカ(Santa Monica)の裁判所に先週提出された訴状によると、現在70代の2人は、裸の臀部や胸の一部が見える寝室でのシーンは性的搾取であり、児童ポルノ画像配布に当たると主張している。

 ゼフィレッリ監督からは当初、実際に裸になることはなく肌色の下着を着用してもらうと説明されたが、後にヌードなしでは「映画が失敗する」と言って説得されたという。

 2人は映画公開から50年以上にわたって精神的苦痛を受け、その結果、俳優としての仕事が限定されたとして数億ドル(数百億円)の損害賠償を請求している。

 AFPの取材に対し、パラマウント・ピクチャーズからの回答はこれまでない。

 ハッセーさんは2018年、米娯楽誌バラエティ(Variety)のインタビューでこのヌードシーンについて「映画にとって必要だった」と述べ、ゼフィレッリ監督を擁護していた。(c)AFP