【1月6日 People’s Daily】昨年、中国の自動車市場はチップ不足や原材料価格の高騰、コロナ禍などの圧力に耐え、着実に前進した。 海外では中国製自動車の売れ行きが好調で、中国の自動車市場には海外からの投資が加わり、「Made in China」の認知度が高まっている。

 中国製自動車は技術革新を続けると同時にデザイン、品質、サービスシステムを向上させ、競争力を大幅に高めてきた。 また、多くの中国企業が海外での製造、金融、マーケティングなどの産業チェーンを確立し、海外展開の強固な基盤を築いている。

 中国自動車工業会によると、昨年10月の自動車輸出台数は前年同月比12.3%増の33万7000台で月間として過去最高を記録した。1~10月の累計自動車輸出台数も過去最高で前年同期比54.1%増の245万6000台。同協会の許海東(Xu Haidong)副総工程師は「この台数はドイツを上回り、日本に次いで世界第 2位にランクされています。今年の輸出台数は300万台を超えるでしょう」と予測する。

 輸出地域も、以前から強いアフリカや中東だけでなく北米やヨーロッパの市場へと拡大している。全国乗用車市場情報連合会の崔東樹(Cui Dongshu)事務局長は「1月から10月にかけて欧州、北米、アジア市場で輸出が大幅に増加した。これまでの低価格帯から高価格帯の車種にアップグレードされ、多様な市場のニーズを満たしている」と説明。10月はメキシコやフィリピン、ベルギーで輸出が増加した。

 新エネルギー車(NEV)の輸出が特に好調で、1~10月の輸出台数は49万9000台。前年同期比96.7%増でほぼ倍増した。中国でのNEVの生産・販売台数は長年にわたって世界一を続けており、本格的な市場拡大の時期に入っている。今年上半期、中国からNEVを最も多く輸入した国はベルギーで、欧州市場は新たな輸出先となっている。

 中国工業情報化省など 3部門は11月下旬、産業発展のため17項目の対策を提示。その中で、排気量2.0リットル以下の乗用車購入税を段階的に半減し、新エネルギー車購入税免除を継続し、公共車両を完全に電動化した都市試験プログラムをスタートするとしている。これらの措置により、2031年には中国製自動車の海外生産を約1000万台に、国内で生産した自動車の輸出を約 500 万台にする目標を掲げている。(c)People’s Daily/AFPBB News