【1月4日 AFP】サッカー元ブラジル代表のレジェンド、ペレ(Pele)氏の葬列が3日に行われ、多くの市民が史上最高の選手と広く称されるペレ氏に最後の別れを告げた。

 国全体が3日間にわたって喪に服した後、同国南東部のサントス(Santos)ではペレ氏の通夜と葬列が行われ、ルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領を筆頭にファンや政治家、サッカー界の重鎮らが、昨年12月29日に82歳で死去した「王様」に弔意を示した。

 ペレ氏が名高いキャリアの大半を過ごしたサントスFC(Santos FC)によれば、本拠地ビラ・べウミロ(Vila Belmiro)で24時間行われた通夜には約25万人が訪れたという。ルラ大統領はツイッター(Twitter)に「さようなら王様。安らかに、ペレ」と投稿した。

 通夜の最後に、礼服を着た警官10人が黒いひつぎのふたを閉め、カトリック式の儀式が短く行われた。その後、サントスFCの黒と白のストライプのフラッグと、緑と黄色のブラジル国旗がかけられたひつぎは、消防車の上に置かれ、市内をめぐる大規模な葬列が始まった。

 途中には、ペレ氏の100歳の母親セレステ(Celeste Arantes)さんの住む家に立ち寄り、最後はスタジアム近くの霊園に入って、家族と近親者による葬儀が営まれた。ひつぎはその後、世界一高い墓所としてギネス世界記録(Guinness World Records)に認定されている霊廟(れいびょう)に収められた。

 霊園によると、ペレ氏の遺体は防腐処理を施してひつぎに納められ、サッカースタジアムを模した広さ200平方メートルの部屋の中央に置かれるという。部屋には人工芝を張り、ひつぎの周囲は生前の輝かしい日々を写した金色の肖像が飾られる。(c)AFP/Rodrigo ALMONACID