【1月6日 Xinhua News】中国広東省(Guangdong)の中山大学社会学・人類学学院は昨年、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)オルドス市の東ウランムルン川流域で、同市文物考古研究院と3カ月間の合同発掘調査を実施し、旧石器時代の遺跡99カ所を発見した。出土した石器は1万点近くに上った。考古学者は4万5千~7万年前の中・後期旧石器時代の古人類遺跡との見方を示している。

 同流域で発見された遺跡は群集しており、石器は石核、石片、道具などが採集された。道具は鋸歯刃器(鋸歯縁石器)、刮削器、欠凹器(抉入石器)が中心で、2010年に発見されたウランムルン遺跡の出土品と類似していた。石核の多くは単方向に剥離した求心状剥離石核で、当時の成熟した石核製作技術を反映している。

 道具の中には非常に精緻に加工されたものが2種類あった。一つは両面を丁寧に薄くした両面加工石器で、もう一つは片面を精巧に仕上げた刮削器。いずれもソフトハンマーで加工されており、中国ではあまり見かけないものだという。旧石器時代の中期と後期にまたがる典型的な細石刃石核と細石刃も発見された。

 考古学者は今回の発掘調査について、東ウランムルン川流域における旧石器時代の考古学材料と文化要素を大いに充実させると指摘。古人類の行動についての探求を深める上で良好な実物資料になるとの見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News