【12月29日 AFP】フィリピン政府は29日、係争海域となっている南シナ海(South China Sea)をめぐる「誤算と誤解」に伴う偶発的な事態を防ぐため、中国との間で両国の外務省を結ぶホットラインを開設すると発表した。

 比外務省当局者は報道陣に対し、フェルディナンド・マルコス(Ferdinand Marcos)大統領が年初に訪中して北京で習近平(Xi Jinping)国家主席と会談する際に、ホットライン開設について合意を交わす予定だと明らかにした。

 フィリピンは先週、中国が南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)の岩礁で埋め立てを行っているとの報道を受け、自国軍に対し南シナ海での軍事プレゼンスを強化するよう命じた。

 比高官は「西フィリピン海(West Philippine Sea、南シナ海のフィリピン名)での誤算と誤解を防ぐため、両国外務省のさまざまなレベルで直接連絡を取る手段を確保することで合意した」と述べた。(c)AFP