【12月28日 AFP】男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が28日、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2023)復帰を果たすことについて、「テニスにとっていいこと」とライバルの復帰を歓迎し、「モチベーションは最高」と話した。一方で、自身にとって今回が最後の全豪オープンになる可能性は否定した。

 最近父親になった36歳のナダルは、29日から豪シドニー、ブリスベン(Brisbane)、パース(Perth)で開幕する新たな男女混合の国別対抗戦「ユナイテッドカップ(2023 United Cup)」で新シーズンをスタートさせる。

 大会は、ナダルにとって連覇の懸かる来年1月の全豪オープンに向けた前哨戦にもなる。前回の全豪はナダルが優勝した一方で、大会を9回制しているジョコビッチは新型コロナウイルスワクチン未接種をめぐり入管施設に留め置かれ、最終的には大会前にオーストラリアから追放された。

 しかしオーストラリアはその後、入国要件として定めていたワクチン接種証明書の提出義務を廃止。ジョコビッチも27日、追放からおよそ1年ぶりに豪入りを果たし、全豪オープン10回目の優勝という偉業達成に向け、まずは1月1日に開幕するアデレード国際1(Adelaide International 1 2023)に出場する予定となっている。

 ジョコビッチを一つ上回る四大大会(グランドスラム)最多22勝を挙げているナダルは、ライバルがオーストラリアに戻ってきたことを喜び、「ノバクがここにいるのは、テニスにとっていいことだ。おそらくファンにとってもね」と話した。

「いいスタートを切りたいから、モチベーションは最高だ。自分にとって、順調なスタートは自信を得るためにもいつだって重要だ」

「ここ数か月は自分にとって簡単ではなかった。今の主な目標は、コートでの前向きな感覚を取り戻し、戦える状態になることだ。それを願っているし、実現する準備はしてきたが、どうなるかは見てみないと分からない」

 2004年に全豪オープン初出場を果たしたナダルも、今では父親となった。けがとの闘いを続けてきたナダルは、これが最後のオーストラリア遠征になる可能性があるかと問われると、「プロフェッショナルとして、先のことは分からないが、そうでないといいと願っている」と答えた。

「36歳にもなれば、いつが最後になるかは誰にも分からない」

「今回がここへ来る最後になるとは思っていない。自分は今やっていることを楽しんでいるし、続けられるのを楽しみにしている」 (c)AFP