イランでスターリンク端末100台稼働 マスク氏
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【12月27日 AFP】宇宙開発企業スペースX(SpaceX)を率いるイーロン・マスク(Elon Musk)氏は26日、イラン国内で現在、インターネット通信衛星「スターリンク(Starlink)」の端末100台近くが稼働していると明らかにした。
イランでは髪を隠すスカーフ「ヒジャブ」の着用方法が不適切だとして同国の風紀警察に逮捕された女性が死亡したのをきっかけに全国規模の抗議デモが続いており、当局はインターネット規制を強化している。人権活動家らは、デモ関連の情報を統制する狙いがあるとみている。
それに対しマスク氏は9月、衛星インターネット網をイラン国内に導入すると表明。同氏はこの日、ツイッター(Twitter)に「イランで稼働中のスターリンクは100台に近づいている」と投稿した。
イラン当局は大規模デモを受け、それまで利用可能だったソーシャルメディアサービスのインスタグラム(Instagram)とワッツアップ(WhatsApp)へのアクセスを制限。グーグルプレイ・ストア(Google Play Store)や、国内の規制を回避するための仮想プライベートネットワーク(VPN)の規制も強化した。
イラン市民は長年、アクセスが遮断されているサイトを見るためVPNを使っていた。ツイッターも閲覧が制限されているが、外相を含む政府高官もツイッターアカウントを持っている。
マスク氏は今年、ロシアによるウクライナ侵攻開始直後に、同国に数千台の端末を提供し、脚光を浴びた。ウクライナ各地には現在、約2万台の受信端末が設置されている。(c)AFP