【12月26日 AFP】中国は25日、米国と台湾による「挑発と共謀」への対抗として、台湾周辺で軍事演習を実施した。台湾国防部(国防省)が26日に明らかにしたところによると、演習には中国人民解放軍(PLA)の戦闘機60機を含む軍用機71機が参加した。

 人民解放軍東部戦区の施毅(Shi Yi)報道官は、台湾周辺の領海・領空で警戒および火力分野における統合演習を実施したと説明。「米台当局が強めている共謀と挑発への断固たる対応だ」と述べた。

 人民解放軍は爆撃機1機と軍艦1隻の写真、航空機の操縦席から撮影した、台湾の山脈だとする写真を公開した。台湾の空撮写真は、台湾領土に近接して演習を行ったことを強調する狙いがあるとみられる。

 台湾国防部もツイッター(Twitter)に、演習に参加した軍用機のうち47機が台湾の防空識別圏に進入したと投稿。AFPの記録によると、1日当たりの進入機数としては過去3位の多さだった。

 中国外務省は24日、米国の国防予算の大枠を定める国防権限法に、台湾に対する100億ドル(約1兆3000億円)の軍事支援や兵器販売の促進が盛り込まれたのを受け、「強い反発」を表明していた。(c)AFP