【12月26日 AFP】サッカー元ウルグアイ代表で、ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)氏が「最も才能豊かな選手」と評したファビアン・オニール(Fabian O'Neill)氏が25日、長年のアルコール依存症との闘いの末に49歳で死去した。

 オニール氏は24日に出血を起こしてモンテビデオ市内の病院へ運び込まれたが、肝硬変のため帰らぬ人となった。同氏がキャリアの基盤を築いたウルグアイ1部のナシオナル・モンテビデオ(Nacional Montevideo)は、ツイッター(Twitter)に「さようなら、魔法使い」とメッセージを投稿した。

 オニール氏は、イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)時代にチームメートだったジダン氏が、「自分が見た中で、最も才能豊かな選手」と評した有望株だった。

 18歳だった1992年にナシオナルでデビューを飾ると、3年後にはセリエAのカリアリ(Cagliari Calcio)へ移籍。2000年にはユベントスへステップアップしたが、北の名門にはわずか1シーズン所属しただけでペルージャ(AC Perugia)に放出された。その後は古巣ナシオナルへ戻り、2003年に現役を退いた。

 ウルグアイ代表としては、19試合に出場して2ゴールを挙げた。2002年のW杯日韓大会(2002 World Cup)ではメンバーに選出されたが、負傷のため試合には一度も出場せず、チームもグループリーグ敗退に終わった。

 ウルグアイ紙パイス(El Pais)は「ウルグアイサッカー界が喪に服している。ここ数十年に登場した中で最高の選手の一人で、ピッチで自らの才能と魔法を輝かせる方法を知っていた男が、われわれを残して逝った」と報道。一方でオブセルバドール(El Observador)紙は「ファビアン・オニールは素晴らしい才能を無駄遣いした選手の一人だ。彼のキャリアはアルコールと不摂生が特徴だった」と伝えた。(c)AFP