23年マスターズはリブ選手も出場可能、オーガスタが基準維持
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【12月21日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーの四大メジャーの一つ、マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament)を主催するオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)のフレッド・リドリー(Fred Ridley)会長は20日、2023年大会の出場者については「現在の基準」を維持すると話し、リブゴルフ・インビテーショナル(LIV Golf Invitational)シリーズへ移った選手の出場が認められることになった。
ゴルフ界では、リブゴルフが記録的な賞金を用意して米ツアー(PGA Tour)のトップ選手を引き抜いたことで、両陣営の間に溝が生まれている。
リドリー会長は、サウジアラビアが後援する新シリーズの名前は出さずにそのことを嘆き、「残念ながら、最近の動きによって、ゴルフの美しさとこれまで築いてきた意義深い財産が損なわれ、男子プロゴルフ界が分断されている」とした上で、「この展開に失望してはいるが、われわれの関心は、来る4月も並外れた選手の集結という伝統を尊重することにある」とコメントした。
「それゆえ今週招待状を送るにあたり、2023年のマスターズ・トーナメント出場については現在の基準に基づいて、資格を有する選手を招待する」
現時点で2023年大会の出場資格を持つ78人のうち、リブゴルフに参戦した選手は16人。その中には優勝3回の実績を持つフィル・ミケルソン(Phil Mickelson)も含まれる。
リブゴルフへ移籍した過去の優勝選手では、他にダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson)やパトリック・リード(Patrick Reed)、バッバ・ワトソン(Bubba Watson)の米国勢、スペインのセルヒオ・ガルシア(Sergio Garcia)、南アフリカのシャール・シュワーツェル(Charl Schwartzel)も次回大会の出場資格がある。
他には昨シーズンの全英オープン(The 150th Open Championship)覇者で世界ランキング3位のキャメロン・スミス(Cameron Smith、オーストラリア)も、現在の基準では出場できるリブゴルフの選手で、米国のブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau)とブルックス・ケプカ(Brooks Koepka)も、過去5年のメジャー制覇という条件を満たしている。
デシャンボーは米放送局ゴルフ・チャンネル(Golf Channel)に対して、「彼らが正しい決断を下したと信じている」と喜び、「今回のマスターズは、ここしばらくのマスターズの中でも最高にエキサイティングな大会になるだろう」と話した。
選手の中には、ゴルフ界をばらばらにした分断に厳しい感情を抱いている者もいるが、今回の判断によって、来年のマスターズでは米ツアーの選手とリブゴルフの選手が同組になる可能性も生じた。そのため4月6日から9日に行われる大会では、米ツアーとリブゴルフの対立が大きな焦点になるとみられる。(c)AFP