【12月20日 AFP】ウクライナの首都キーウで19日、高さ12メートルの人工のクリスマスツリーの除幕式が行われた。ビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)市長はお披露目に際して、「子どもたちからクリスマスを奪わせない」と力を込めた。

 キーウではこの日も重要インフラ施設を狙った攻撃があったが、氷点下の寒さの中、数十人の市民が聖ソフィア大聖堂(Saint Sophia Cathedral)の隣に設置されたツリーを見に集まった。

 ツリーは、ウクライナ国旗に使われている黄と青のライトで照らされ、てっぺんには国章の三つまたのほこが飾られた。

 ウクライナでは正教会の伝統で1月7日がクリスマスとされるが、世論調査では12月25日に祝うことに賛同する割合が増えている。

 市はロシア軍の攻撃で電力網が破壊されていることから、当初はツリーの設置は中止する予定だった。しかし、使い古しの装飾を再利用し、ディーゼル発電機で豆電球を点灯させることにした。

 クリチコ市長は「ロシア人は市民から普通の生活を奪おうとしているが、クリスマスと新年という一年で最も大事な祝日を子どもたちから奪わせるわけにはいかない」と強調。これは「不屈のウクライナを象徴するクリスマスツリーだ」と述べた。(c)AFP