【12月20日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は19日、米ニューヨークにある国連本部で年末恒例の記者会見を行い、ロシアによるウクライナ侵攻は当面続くだろうとの悲観的な見通しを示した。ただ、来年末までには終結することを望むとも語った。

 グテレス氏は「軍事衝突は続くとみている」「本格的な和平交渉が可能となるまでまだしばらく待つ必要があると思う。直ちには実現しないだろう」と述べた。その上で、来年中には和平が達成されることを「強く」望んでいると語った。

 ロシア、ウクライナ両国は侵攻開始後の早い段階で和平交渉を数回行ったが、暗礁に乗り上げている。ウクライナ側は、交渉入りにはロシア軍の完全撤退が必要との立場だ。ウクライナ高官は先月、国際的に認められたウクライナの国境を前提としない議論は「受け入れられない」と述べている。

 ウクライナの首都キーウではこの日も、重要インフラ施設を標的とした無人機攻撃があるなど、ロシア側が攻撃の手を緩める気配は見られない。(c)AFP