【12月24日 AFP】世界的に有名な少年聖歌隊を擁するドイツの学校で、創立1000年を超える歴史の中で初めて女子聖歌隊によるクリスマス公演が行われた。

 西暦975年に南部バイエルン(Bavarian)州レーゲンスブルク(Regensburg)で設立されたレーゲンスブルク大聖堂聖歌隊(Regensburger Domspatzen、「大聖堂のスズメたち」の意)は、現存する世界最古の合唱団の一つ。併設されるカトリックの寄宿学校と中等学校は、音楽に重点を置いた男子対象のカリキュラムで知られてきた。

 その同校が今年9月、女子にも門戸を開くと同時に女子聖歌隊を発足。入学した女子生徒33人はクリスマス前のアドベント(Advent、待降節)期間中の18日、伝統的なクリスマスソングによる初公演を行った。

 妹の歌を聞きに来たというネポムク・ディリツァーさん(17)は、かつて自分も少年聖歌隊のメンバーだったと話し、「新たな歴史が刻まれました」と語った。祖母のマーガレット・ディリツァーさんは、学校側が女子に門戸を開いたことを称賛し、「男女の平等は重要です」と語った。

 現在、混声合唱団立ち上げの予定はなく、女子聖歌隊の出番はレーゲンスブルク大聖堂の日曜礼拝に限られる見込みだが、首席指揮者のクリスチャン・ハイス(Christian Heiss)氏は、活動範囲が男子と同程度まで広がることを期待している。(c)AFP/Femke COLBORNE