【12月19日 AFP】イラン外務省は18日、同国とロシアとの軍事協力緊密化をめぐり米国などが懸念を表明していることについて、対ロシア関係拡大については「誰からの承認も求めない」とし、独自路線を追求する姿勢を強調した。

 欧米諸国は、イランがロシアに提供している無人機がウクライナ攻撃に使われているとして制裁を科している。

 イランはそうした疑惑を否定しているが、米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ(William Burns)長官は16日、米公共放送PBSの番組で、イラン、ロシア間の軍事協力は中東における米国の同盟国に「真の脅威をもたらす」と語った。

 イラン外務省のナセル・カナニ(Nasser Kanani)報道官はそれに対し、「イランに対する米国のプロパガンダ戦争」だと反論。イランは「独自の外交を追求し、誰からの承認も求めない」とし、「国益」のために政策を決定すると述べた。

 さらに「イランとロシアの協力は防衛など各分野において共通の利益の枠組みの中で拡大している」とし、「いずれかの第三国に対抗するものではない」と指摘。「米当局者は、イラン・イスラム共和国に対する根拠のない政治的主張と違法行為を続け、イラン、ロシア間の通常の防衛・軍事協力に疑問を差し挟もうとしている」と批判した。(c)AFP