良好な生態系で水上競技に貢献する 中国
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【12月20日 People’s Daily】11月2日から6日にかけて、2022年中国全国ボート選手権大会が浙江省(Zhejiang)麗水市(Lishui)の南明湖で開催された。ボート競技のナショナルチームと北京市、上海市、浙江省、広東省(Guangdong)など地域からの23チーム1000人以上が参加し、800人近い選手、300艇以上のボートが、3つのグループに分かれて31の競技種目で激しい争奪戦を展開した。
この大会は、ここ数年で参加チーム、選手、ボートの数が最も多いハイグレードなボート競技の全国大会で、麗水市が、2020年全国カヤック・フラットウオーター選手権大会、2021年の全国カヌー秋季決勝戦に続き、3年連続で水上競技の全国大会を開催することになった。
近年、中国ではボート競技ブームがますます高まっている。全長2000メートルのストレートコースはカヌーの2倍の長さで、レースコースへの要求が高いスポーツだ。
麗水市は、水資源の豊富な山岳地帯に位置している。市域内には銭塘江、甌江、飛雲江などの水系があり、市内の南明湖の水域面積は5.6平方キロメートルにのぼる。また、亜熱帯海洋性モンスーン気候で、冬は暖かく、春の訪れが早いため、アスリートたちのトレーニングや競技の場として役立っている。
会場や気候のメリットに加え、南明湖会場は中国でも数少ない市内競技場で、周囲の景観がよく、大勢の観戦やイベントのプロモーションにも適している。
山水の美しさとスポーツの魅力が一体化していることが、麗水で水上競技が継続的に行われている理由の一つだ。
「競技スポーツは、レースの成績のみならず、人々の生活の中に入りこませることも、その目的としている」。 国家体育総局水上スポーツ管理センターの責任者の佟立新(Tong Lixin)さんは、このイベントを通じ、より多くの人がボート競技に参加し、麗水の澄んだ水と緑の山々を味わってくれることを期待すると述べた。
澄んだ水と緑の山々は、大自然の恵みに違いないが、水処理と緑を守るための継続的な地元の努力からも離れられない。
麗水市の生態環境指標は18年連続で浙江省第1位、昨年は水環境の質が全国第10位となった。2021年のモニタリングデータによると、市の市街地管理以上の地表水Ⅰ-Ⅲ類水断面の比率、行政区をまたいだ河川断面の水質基準到達率、県レベルの集中型飲料水源の水質基準到達率は全て100%を達成したという。
近年、麗水市はその生態系の優位性と特徴を生かし、大衆スポーツを発展させ、「自然、スポーツ、人間」の相互統合、調和・共生的な発展を推進している。「第14次五か年計画(2021〜2025年)」期間中、同市は国家水上訓練基地の建設を主導し、山水と詩趣ある道、優れた水域を頼りに、「水上競技の都市」の代表という輝かしい称号をさらに磨き上げていく。(c)People’s Daily/AFPBB News