【12月19日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis)はこのほど、健康状態が悪化して職務を続けられなくなった場合に備えて、教皇に就任した2013年にすでに辞表に署名していたことを初めて明らかにした。スペイン紙ABCが18日、インタビュー内容を報じた。

 ABCによると、教皇は13年に辞表に署名し、当時バチカン教皇庁の国務長官だったタルチジオ・ベルトーネ(Tarcisio Bertone)枢機卿に手渡した。

 教皇は「辞表に署名し、『医療上の問題などが起きた場合の辞表だ。持っていてほしい』とベルトーネ氏に伝えた」と話した。ただ、ベルトーネ氏がその後、辞表をどう扱ったのかは分からないと述べた。

 教皇は膝の不調のため歩行が制限されており、ここ数か月は車いすを使用。痛みもあり、1年前からは職務のキャンセルや活動の縮小を余儀なくされている。

 7月のインタビューでは、「年齢とこの制約(膝の痛み)を考えると、教会に仕えるためには少し自制する必要があると思っている。あるいは、引退の可能性を考える時かもしれない」と語っていた。

 教皇は17日、86歳の誕生日を迎えた。(c)AFP