【12月19日 AFP】スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督は18日、1975年に自身が手掛けた映画『JAWS/ジョーズ(Jaws)』が大ヒットした影響で「サメの個体数が減少した」のは申し訳ないと思っていると、BBCラジオ(BBC Radio)の番組で語った。

 米国の海辺の町を襲う人食いホホジロザメをテーマにした同作で、スピルバーグ氏は米アカデミー賞(Academy Awards)を受賞。作品をきっかけに全米でスポーツフィッシングが盛んになった。

 スピルバーグ氏は、「(『ジョーズ』の)原作と映画のせいでサメの個体数が減ってしまったことを今でも非常に申し訳なく思っている」と話した。

 英科学誌ネイチャー(Nature)に昨年掲載された論文によると、世界の海洋に生息するサメの個体数は1970年代以降、乱獲により71%減少した。保護団体によれば、サメとエイ1250種のうち36%が絶滅の危機にひんしている。

 研究者は、『ジョーズ』のような映画がサメのイメージに影響し、乱獲が進んだと非難している。一方で、そうした見方はハリウッドの影響力を過大評価しているとの指摘もある。(c)AFP