【12月17日 AFP】移民政策をめぐる分断が深まっている米国で16日、中米出身の移民約90人を乗せたバスがテキサス州からペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia)に到着した。

 テキサス州などのメキシコと国境を接する保守的な州は最近、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の移民政策へのメッセージとして、民主党支持が強い北部に移民を送り込んでいる。

 移民を支援する慈善団体によると、フィラデルフィアに到着した移民は85人以上で、主にコロンビアとニカラグア出身。テキサス州イーグルパス(Eagle Pass)近くから入国したとされる。

 バスを出迎えた活動家のエミリオさんは「移民の人々は非常に寒いバス停で、衣服とコーヒー、毛布を持って待っている人々がいたことにとても驚いていた」と述べた。

 エミリオさんによると、移民の大半はニューヨーク行きを希望しており、慈善団体が交通手段を手配している。

 AFPはテキサス州のグレッグ・アボット(Greg Abbott)知事にコメントを求めたが回答は得られていない。

 ホワイトハウス(White House)は、保守州が移民を「政治的な駒」として利用していると非難している。(c)AFP