【12月16日 AFP】スウェーデンの動物園で、チンパンジー5頭が飼育場から逃げ出し、うち3頭が射殺された。運営会社が15日、発表した。

 脱走事故があったのは、首都ストックホルムの北200キロにあるフルビック動物園(Furuvik Zoo)。14日正午過ぎ、飼育されている7頭のうち5頭が脱走し、園内を自由に歩き回る事態となった。脱走の経緯は明らかになっていない。

 同園は休園期間中のため一般客はいなかったが、職員は園外に避難したり、屋内にとどまるよう指示されたりした。同園の運営会社パークス・アンド・リゾーツ(Parks and Resorts)によると、これまでに3頭が射殺され、4頭目が銃で撃たれて負傷した。

 同園のフェイスブック(Facebook)への投稿によると、15日午後時点で、残るチンパンジーは霊長類の建物内にいるものの、飼育場に閉じ込められてはいない。

 ソーシャルメディア上では射殺の決定について厳しい批判が寄せられている。同社の広報担当はAFPに対し、「チンパンジーは危険性の高い動物とみなされている。園内に脱出すれば、人命を危険にさらす恐れがある」と指摘。同園によると、麻酔銃は至近距離から撃つ必要があり、麻酔が効くまで10分程度待たなければならないため使用できないという。(c)AFP