【12月15日 AFP】ヘンリー英王子(Prince Harry)は、米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)が15日に配信したドキュメンタリーシリーズの後編で、王室を離脱する計画に兄ウィリアム皇太子(Prince William)が怒り、大声を上げたと暴露し、兄を批判した。

 ヘンリー王子と妻メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)が渡米し、カリフォルニアに居を定めて以降、王子とウィリアム皇太子は口も利かない関係になったと報じられている。

 ヘンリー王子夫妻が今回の番組で王室での体験を新たに公表したことから、夫妻と王室の確執がさらに深まる恐れがあるとみられている。
 
 この日公開された、全6話のうちの後編3話の中でヘンリー王子は、海外渡航計画をめぐる2020年1月の家族会議について回顧。王子は「その目標は話し合いや議論の対象ではないことが、たちまち明白になった」と語った。

「兄が私に向かって怒鳴り、父(チャールズ国王、King Charles III)が全く事実でないことを言うのを聞くのは怖かった」と振り返った。

 シリーズ後編では、メーガン妃が王室生活に慣れる難しさや自殺を考えたことなど、すでに明かされている内容が多かった。ヘンリー王子は、メーガン妃が流産を経験したのは保守系大衆紙デーリー・メール(Daily Mail)の報道が原因だと非難したほか、王子夫妻に対する否定的な報道の背後に王室の広報担当がいると主張した。

 ヘンリー王子は、王室広報がメディアと共謀する形で王族同士を対立させるよう常時「ブリーフィング」を行っていると非難。「汚いゲームだ。リークもあるが、物語を吹き込むこともある。王室内の広報担当同士がいがみ合っている」との見方を示した。

 王子は父親の広報担当の行為を目の当たりにし、絶対に再発させまいと兄弟で誓い合ったにもかかわらず、「兄の担当が全く同じことを繰り返しているのを目にするのはつらかった」と吐露した。

 英王室はこれまでのところ、今回のドキュメンタリーに対する反応は示していない。(c)AFP