【12月15日 AFP】南米ペルーの人気観光地マチュピチュ(Machu Picchu)で14日、外国人観光客800人近くが足止めされている。ペドロ・カスティジョ(Pedro Castillo)前大統領が罷免後に身柄を拘束されたことに抗議するデモが激化した影響で、鉄道が運行を停止したため。

 ペルー政府は同日、非常事態宣言を出した。

 当局によると、観光客が足止めされているのは、国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界遺産(World Heritage)に登録されているマチュピチュ遺跡の麓の村。

 イスラエルからの観光客はAFPに対し、帰国便に乗るためにクスコ(Cusco)に戻らなければならないが足止めされていると話した。「子どもも一緒で、困っている」

 70キロ離れたクスコからの列車が、マチュピチュ遺跡への唯一の交通手段となっている。

 クスコでは12日にデモ行進が行われ、公共施設が襲撃されたほか、国際空港の占拠未遂も起こった。さらに、先住民や農業関連団体が無期限のストライキを呼び掛けたことから、13日から鉄道が運休している。

 マチュピチュの村長は政府に対し、米国やメキシコ、スペインなどからの外国人観光客を移送するための人道支援を求めた。

 映像はマチュピチュ遺跡の麓の村と、クスコで14日撮影。(c)AFP