【12月15日 People’s Daily】中国製品の売れ行きが海外で好調な一方、中国市場にも海外製品の参入が進んでいる。とりわけ、輸出入を促進する「シルクロード電子商取引(EC)」は、巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」にとって重要な役割を担っている。

 中国南部の広東省(Guangdong)にある広州白雲国際空港の輸出貨物ターミナルでは、家電製品や衣料品、おもちゃなど中国製の越境EC商品が次々と荷造りされている。中国東部・上海市の青浦総合保税区の倉庫では、中国国際輸入博覧会(CIIE)に展示された商品が数え切れないほど積み上げられている。毎年、CIIEが終わった直後、世界各国から集まったこれらの商品を消費者がオンラインで注文するため、すぐ出荷できるようスタンバイされている。この「展示品をすぐ商品に変える」方式は注目を集め、世界中の企業がCIIEに出展し、「シルクロードEC」の波に乗るようになった。

「シルクロードEC」は、「一帯一路」沿線国の貿易を促進する新しいプラットフォームだ。中国は2016年末にチリと二国間EC協力の覚書に調印して以降、ベラルーシ、イタリア、コロンビアなど 20か国以上と協定を締結。「シルクロードEC」は5大陸すべてにパートナーを持っている。中国ではここ数年、6回にわたり越境EC総合試験区を設置しており、全国レベルと地域レベルで越境EC取引を加速させている。

 広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)南寧市(Nanning)では今年9月、「2022年中国・ASEANシルクロードEC」フォーラムを開催。同自治区の特産品や東南アジア諸国連合(ASEAN)の優れた製品をインターネットのライブ配信などを通じてPRした。

「一帯一路」沿線国の何千もの企業が越境ECにより中国との関係を深めている。ルワンダのコーヒーとトウガラシはECを通じて中国に進出し、アイスランド製品のオンラインの売り上げは大幅に増加した。中国商務省によると、今年第1四半期、中国から「一帯一路」沿線国への輸出も前年同期比で92.7%増加した。中国は「シルクロードEC」を通じ、より多くの国と経済的な協力関係を今後も広げていく。(c)People’s Daily/AFPBB News