【12月15日 Xinhua News】中国科学院南京地質古生物研究所はこのほど、中国やフランス、ドイツなどの古生物学者が古代キリギリス化石の形態学データベースを構築し、同種の鳴き声を再現したと発表した。

 研究の結果、キリギリスは2億4千万年前にはさまざまな周波数の鳴き声を発していたことが分かった。中でも高周波の鳴き声は、動物の高周波の鳴き声としては最も古いものとなる。研究成果は13日、「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に掲載された。

 キリギリスはキリギリス科に属し、よく通る鳴き声を持つ。今回の研究では、世界中の博物館などに収蔵されている化石標本千点以上を調べ、2億4千万年前~1億年前の古代キリギリス化石の主要な形態的特徴をデータベース化した。研究チームは生物物理学的モデルに基づき、同時期のキリギリスの鳴き声の周波数を体系的に再構築。それによると、2億4千万年前の時点で、キリギリスの鳴き声は周波数が複雑かつ多様化し、4~16キロヘルツの範囲に満遍なく分布していることが分かった。当時、一部のキリギリスは12~16キロヘルツの高周波の鳴き声を発しており、今のところ動物界全体で最も古い高周波音となっている。(c)Xinhua News/AFPBB News