【12月14日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は13日、同国の照明を従来の白熱電球から発光ダイオード(LED)ライトに交換することで、この冬の停電を回避する一助となると訴えた。

 ゼレンスキー氏は、仏パリで約70の国や国際機関の代表が出席する国際会合にオンラインで参加し、「それほど重要に見えないかもしれないが、LEDライト5000万個で1ギガワットの節電になる」と述べた。

 ウクライナではロシアの度重なる空爆で送電網が損傷しており、大部分が全面的または局所的な停電に見舞われている。

 ゼレンスキー氏は、ウクライナでは現在1日当たり約2.5ギガワットの電力が不足しているが、LEDライトが5000万個あれば消費電力量を40%削減できると説明した。

 これを受け欧州連合(EU)欧州委員会(European Commission)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は、EUはLEDライト3000万個の購入費用として、3000万ユーロ(約43億円)を提供すると発表した。

 フォンデアライエン氏は、白熱電球をLEDライトに交換すれば消費電力を約88%削減できるとした上で、「電力網への負荷を減らすには、節電が不可欠だ」「この苦難と暗闇の時代に、ウクライナに光をもたらすことが非常に重要だ」と述べた。(c)AFP