【12月9日 AFP】サッカーポルトガル代表のフェルナンド・サントス(Fernando Santos)監督は9日、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)がW杯カタール大会(2022 World Cup)のスイス戦で先発から外されたことをよく思ってはいなかったと明かしつつ、この話については終わりにしたいとの考えを示した。

 ポルトガルは先日の決勝トーナメント1回戦でスイスに6-1で勝利したが、ロナウドはW杯では2006年のドイツ大会以来となる途中出場となった。

 ポルトガルのスポーツ紙レコルド(Record)は、先発から外れると伝えられたロナウドは、チームからの離脱を脅したと伝えたが、同国サッカー連盟(FPF)は報道を否定。ロナウド自身もチームは「外部の力で壊れないほどしっかりと団結している」とSNSに投稿していた。

 この日、モロッコとの準々決勝を翌日に控え記者会見に臨んだサントス監督は、スイス戦の当日にロナウドと話したことを明かし、「君は重要な存在だが、戦術的な理由で『プレーしない方がいい』と伝えた。後半に向けて彼を温存した」と説明。ロナウドがチームからの離脱を迫ることはなかったとしたが、先発から外されたことは不満に思っていたと語った。

「クリスティアーノは明白な理由であまりよく思っていなかった」と語ったサントス監督は、「彼は1、2試合でベンチだったのを除き、常に先発選手だった。不満だったのは明らかだ」とコメント。「彼は『これが良い案だと本当に思っているのか?』と聞いてきたが、われわれは普通に会話を交わし、私も自分の考えを説明した」と明かし、「もちろん彼は受け入れた。われわれは率直かつ普通の会話をした。彼が代表チームを離れたいと言ったことはない」と強調した。

 さらにサントス監督は、ロナウドは仲間の得点を喜んだり、ファンへの拍手を率先したりすることでチームへの忠誠を示したとし、「もうこうした話や論争はやめにしていいはずだ」と主張。「ロナウドがポルトガルサッカー界にもたらした功績を認め、いい加減彼をそっとしてやろう」と続けた。(c)AFP