【12月9日 AFP】米下院は8日、同性婚の権利を連邦法の下で保護する法案を可決した。同法案はすでに上院を通過しており、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の署名を経て新法として成立する見通し。

 米国では6月、保守派判事が多数を占める最高裁判所が、女性の人工妊娠中絶の権利を長年にわたり保障していた判決を破棄。これを受け、最高裁が同性婚の権利も撤回する懸念が生じており、今回の法案はそれを阻止する目的がある。

「結婚尊重法(Respect for Marriage Act)」と名付けられた同法案は、各州に対し同性婚の合法化を義務付けるものではないものの、他州で成立した婚姻関係の認知を義務付ける内容となっている。

 法案は先月29日に上院を通過。下院では与党・民主党の議員全員に加え、野党・共和党の議員も39人が賛成に回り、党の垣根を越えた異例の支持を得て可決された。バイデン大統領は、迅速に同法を成立させる意向を示している。(c)AFP