【12月9日 AFP】カナダの歌手セリーヌ・ディオン(Celine Dion)さんが8日、「非常にまれな神経疾患」が原因で歌唱に支障が出ているとして、欧州公演の延期や中止を発表した。

 ディオンさんはインスタグラム(Instagram)に5分間の動画を投稿。フランス語と英語で、声を震わせながら「長い間」健康問題に悩まされてきたとし、「最近、100万人に1人ほどの割合で発症する『スティッフパーソン症候群』と呼ばれる非常にまれな神経疾患と診断された」と語った。

 同症候群が引き起こす筋攣縮(れんしゅく)により「時には歩くのも困難になり、今までのように声帯を使って歌うこともできなくなるなど、日常生活のあらゆる面に影響が出ている」と説明。子どもたちや医師団に支えられながら日々、症状の改善に努めているが「苦闘している」と吐露し、「私は歌うことしか知らない。人生をかけてやってきたことで、最も愛していること」だと語った。

 ディオンさんは今年、筋攣縮を理由に欧州ツアーを延期していた。来年2月からチェコで始まる予定だった同ツアーは、春までの公演が2024年に延期され、夏の8公演は中止となった。8月下旬~10月の公演予定には今のところ変更はない。(c)AFP