【12月9日 AFP】ロシアで収監されていた米女子プロバスケットボール(WNBA)のブリトニー・グライナー(Brittney Griner)選手(32)が、米国で禁錮25年の刑を受け服役中だったロシアの武器商人ビクトル・ボウト(Viktor Bout)受刑者との囚人交換により釈放された。両国が8日、発表した。

 五輪金メダリストで、LGBTなど性的少数者であることを公表するバスケ選手の草分け的存在でもあるグライナー選手は2月、大麻オイルが少量入った吸引カートリッジを所持してロシアに入国し、違法薬物密輸の疑いで逮捕された。8月に懲役9年の有罪判決を受け、矯正労働収容所に移送されていた。

 ロシア外務省は、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビの空港で8日、ボウト受刑者とグライナー選手の交換が完了したと発表。ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領も国民向け演説で、釈放されたグライナー選手と話したことを明らかにし、同選手は「無事」で帰国の途に就いたと説明した。

 バイデン氏と共に会見したグライナー選手の妻シェレル(Cherelle Griner)さんは、同選手解放の知らせを受けて「感極まっている」と表明した。(c)AFP