【12月8日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は8日、訪問中のサウジアラビアで、同国の事実上の指導者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)と会談した。両国は巨額の経済合意を締結する予定。

 サウジ国営メディアによると、双方は約300億ドル(約4兆円)の合意に署名する見通し。中国は新型コロナウイルスの流行で影響を受けた経済の立て直しを図り、米国の同盟国サウジは、経済の多角化と同盟関係の多様化を目指している。

 7日に現地入りした習氏は、首都リヤド近郊にあるヤマーマ宮殿(Yamamah Palace)でムハンマド皇太子の出迎えを受け、握手を交わした。

 サウジにとって中国は最大の原油供給先。中国は、米国の軍事的な保護の下に置かれてきた湾岸諸国との関係強化を進めており、習氏は9日までの滞在中、湾岸諸国の他の指導者らとも会談する予定。

 米国は長年にわたるサウジアラビアの緊密な同盟国だが、エネルギー政策や安全保障、人権問題などをめぐる意見の食い違いで、両国関係は現在ぎくしゃくしている。(c)AFP