【12月11日 AFP】シリア北西部イドリブ(Idlib)の市営競技場で、国内避難民キャンプの子どもたちや地域の工業地帯で働く子どもたちによるもう一つの「サッカーW杯」が行われている。

 大会にはキャンプの子どもたちによる25チームと工業地帯で働く子どもたちの7チームが参加。32チームはW杯カタール大会(2022 World Cup)の出場国を表しており、開催期間も同じ。最初の試合はW杯と同じくカタール対エクアドル戦となった。

 大規模な反政府デモへの厳しい弾圧を受けて11年前に始まったシリア内戦では、これまでに約50万人が死亡、数百万人が避難を余儀なくされた。イドリブ県の人口約300万人のうち約半数が避難を強いられた人々だ。

 大会を主催したNGO「バイオレット(Violet)」のイブラヒム・サミニ氏は、子どもたちにスポーツに親しむ機会を提供し、国内避難民となった子どもたちや時として命に関わる危険にさらされながら働く子どもたちに世界の目を向けさせることが目的だと語った。

 映像は11月19日撮影。(c)AFP