【12月8日 AFP】ウクライナと国境を接するロシア南部ロストフ(Rostov)州で、機関銃で警察官を銃撃した疑いで、男が逮捕された。捜査当局が7日、発表した。男には強盗などの前科があり、ウクライナに戦闘部隊を派遣しているロシア民間軍事会社「ワグネル(Wagner)」に所属していたと伝えられている。

 捜査当局によると、男は6日、ロストフ州ノボシャフチンスク(Novoshakhtinsk)で複数の警官に向け発砲し、1人を負傷させて逃亡。重大事件を担当する連邦捜査委員会(Investigative Committee)によれば、同州キセリョボ(Kiselyovo)で身柄を拘束された。

 同委員会は、男が以前「窃盗と強盗」の罪で有罪判決を受けていたと説明。ロシアの治安機関に近いテレグラム(Telegram)チャンネル「BAZA」によると、男は38歳で、中部ウファ(Ufa)の刑務所で服役中、ウクライナ侵攻に参加する傭兵(ようへい)としてワグネルに採用されたが、後に脱走していた。

 ワグネルの創設者で、自らロシア国内の刑務所をまわり戦闘員を勧誘した人物とされるエフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏は、男を逮捕した警察に感謝し、調査を行うと説明。男がワグネルの元戦闘員だとの情報については、否定も肯定もしていない。(c)AFP