【12月11日 CGTN Japanese】中国東南部福建省(Fujian)厦門(アモイ)海域では近年、生態環境が改善するにつれて、中華ウスイロイルカの個体数が年々増加しています。

 中国国家自然資源部第三海洋研究所の呉福星副研究員(大学の准教授に相当)は10年以上にわたって、アモイ湾周辺の中華ウスイロイルカの研究と保護に取り組んでいます。呉副研究員の研究チームが海に出てイルカを観測する際には、船体の左右両側の海面を観察する担当者と、定められた場所の水深や水質などのデータを記録する担当者の役割分担が明確化されています。チーム4人が交代して作業を行うことで、海面を長時間にわたり注視することで生じる眼精などの疲労を軽減しているわけです。呉副研究員は発見したイルカをカメラで撮影し、イルカの体の細部の特徴を記録しています。呉副研究員のチームは現在、中華ウスイロイルカの個体識別動態データバンクの構築に取り組んでいます。

 ここ数年で、アモイの市民は厦鼓フェリーの埠頭(ふとう)でしばしば、中華ウスイロイルカの姿を撮影するようになりました。呉副研究員は、「このことはアモイ水域の生態環境が改善されていることの表れだ。中華ウスイロイルカは一般に長距離回遊をしないので、アモイ湾海域にすみ着けば、季節によっては姿をあらわすようになる。特に冬と春にはイルカが出現する確率が大幅に増加する」と紹介しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News