【12月8日 CNS】中国屈指の景勝地である安徽省(Anhui)の黄山(Huangshan)で旅行後に料金を後払いできるサービスが始まった。観光客は入場チケットとケーブルカーの乗車券を先に予約し、旅行を終えた後に支払うことができる。

 事前にキャンセルした場合は料金を払わなくていい。これまで旅行をキャンセルした場合のキャンセル料金は旅行客にとって頭痛のタネだった。

 1990年代生まれの謝(Xie)さんは、料金後払いを宣伝するポスターを見て黄山への旅行を選んだ。「予約した後、現地では(全国民が持つ)IDカードをかざすだけで景勝地に入ることができ、非常に便利だった」と話す。

 旅行料金後払いサービスの利用には条件もある。中国IT大手阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)が開発した個人信用評価システム「芝麻信用(Zhima Credit)」で一定のスコアに達している顧客しか利用できない仕組みだ。

 一方、信用が高い顧客の利用が見込まれるだけに、さまざまな特典も付帯する。例えば、デポジット不要のホテルでのチェックインやファストチェックアウトなども利用できる。

 旅行会社の「黄山旅行発展」の章徳輝(Zhang Dehui)会長は「料金後払いサービスは、黄山エリアの安慶市(Anqing)、池州市(Chizhou)、宣城市(Xuancheng)、黄山市の景勝地、ホテルなどで利用できます。観光客はすぐに旅行手配ができ、日程も柔軟に組める。業者はサービスや商品の競争力を高め、急な注文の変更に対応することもできる」と利点を語る。

 業界関係者は、旅行料金後払いサービスが観光客と旅行会社、観光地の連携を高める革新的なツールになると期待している。(c)CNS-工人日報/JCM/AFPBB News