【12月7日 AFP】6日のサッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)決勝トーナメント1回戦でモロッコがスペインを撃破し、アラブ勢初のベスト8進出を果たしたことを受け、ドーハでは大勢のモロッコファンが通りに押し寄せた。

 準々決勝進出を懸けてスペインと対戦したモロッコは0-0で120分を終えると、迎えたPK戦を3-0で制した。

 ファンがよく集まるドーハの市場「スーク・ワキーフ(Souq Waqif)」には人が殺到。複数の入り口で待ち列ができ、あまりの人の多さに、警察は日付が変わる前に入場を制限した。

 試合会場のエデュケーション・シティ・スタジアム(Education City Stadium)では、モロッコの選手がパレスチナの旗を広げて勝利を喜んだが、それをまねるファンの姿も多く見られた。今大会では政治的な連帯を示す動きが目立っている。

 モロッコとパレスチナの旗を振っていたファンは「今回はアラブ世界で開催される初のW杯だから、われわれは今大会でアラブの旗を掲げている」とコメントした。

 市場には自国の国旗を振りながら歓喜の輪に加わるサウジアラビア人やカタール人、エジプト人の姿もあった。

 エジプトのカイロからW杯を観戦しに来たというファンは「これは誇りの問題。モロッコのことをみんながうれしく思っている」と喜び、「どのチームがこのステージに到達したのかはどうでもいい。アラブの1チームが勝ち残っている限り、われわれにはまだ希望がある」と語った。(c)AFP