米、ウクライナへの攻撃能力供与否定 ロシア領内攻撃めぐり
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【12月7日 AFP】ロシア領内の軍事関連施設に対する相次ぐ無人機攻撃について、米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は6日、「ウクライナにそうした攻撃を可能にする能力を供与したことはない」と述べた。
ロシア国防省は5日、南西部の飛行場2か所でウクライナによる無人機攻撃があり、3人が死亡したと発表した。
ロシアの報道によると、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は一連の攻撃を受けて安全保障会議を招集した。一方、ウクライナ政府は自軍による攻撃だと認めていないが、ロシア側の発表を否定もしていない。
ブリンケン氏は記者団に対し「われわれはウクライナ軍によるロシア国内に対する攻撃を促したことも、可能にさせたこともない」と述べた。
米国はこれまで、自国軍や北大西洋条約機構(NATO)軍とロシア軍の直接衝突につながるのを恐れて、ロシア国内を攻撃できる射程300キロの長距離地対地ミサイル「エータクムス(ATACMS)」をウクライナ軍に提供することを控えてきた。
専門家は、ウクライナはロシアのクルスク(Kursk)、リャザニ(Ryazan)、サラトフ(Saratov)各州の飛行場への攻撃を可能にするため、旧ソ連時代の長距離偵察用無人機を独自改造したとの見方を示している。(c)AFP