イラン、道徳警察「廃止」 冷ややかな受け止めも
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【12月5日 AFP】イランの司法長官は3日、服装規定違反などを取り締まる「道徳警察」は「廃止された」と発表した。ただ、イラクのクルド人自治区に住むイラン人の間では冷ややかに受け止められている。
頭髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」の着用方法をめぐり道徳警察に逮捕されたマフサ・アミニ(Mahsa Amini)さん(22)が9月中旬に死亡したことを受け、イランでは怒りの声が広がり、抗議デモが続いている。
道徳警察廃止の発表について、イラクのクルド人自治区にある婦人靴店で働いている女性は、デモ隊が訴えているのは「道徳警察の解体」ではなく、「ヒジャブの着用義務の廃止」だと指摘。さらに、「真に要求しているのは政権打倒」だと話した。
イランから逃れてきた両親を持つ女性ジャーナリストも、「女性たちはイラン当局の発表を評価していないと思う」と語り、今回の発表でイラン国内の抗議活動が沈静化しないよう願っていると付け加えた。(c)AFP