【12月6日 Xinhua News】中国の武漢大学の朱英国(Zhu Yingguo)教授率いる研究チームは1970年代に、海南省の野生イネ「紅芒」と普通イネ「蓮塘早」の交雑によりハイブリッドイネ「紅蓮型」を生み出した。このイネの栽培は現在、「一帯一路(Belt and Road)」沿線諸国にも広がっている。

 研究の深化に伴い、紅蓮型は改良が進み、海外でも販売されるようになった。東南アジアやアフリカなどでは、高温に強く、耐塩性や耐アルカリ性が高く、病虫害に強い特性から幅広い地域で作付けされており、2020年までに輸出された紅蓮型の種子は累計30万トンに上る。

 武漢大学はここ数年、「一帯一路」沿線諸国の研究機関と関連技術を共有するさまざまな取り組みを進めている。マレーシアでの試験栽培では収量の顕著な増加を実証した。また、パキスタンでは「中国・パキスタン紅蓮型ハイブリッドイネ連合研究センター」を立ち上げ、100ムー(約6・7ヘクタール)余りの実証栽培拠点を設けた。

 パキスタンの関係者は、武漢大学とパンジャーブ大学が共同で実施する高温耐性が極めて高い紅蓮型ハイブリッドイネの研究が、同国における高収量ハイブリッドイネの研究開発を促し、食糧安全保障レベルを高めるとの考えを示した。(c)Xinhua News/AFPBB News