【12月3日 AFP】2012年に米コネティカット州のサンディフック小学校(Sandy Hook Elementary School)で起きた銃乱射事件が「やらせ」だったと主張し、裁判所から犠牲者の遺族らに損害賠償金約15億ドル(約2000億円)を支払うよう命じられた極右陰謀論者アレックス・ジョーンズ(Alex Jones)氏が2日、自己破産を申請した。

 ジョーンズ氏は、地元テキサス州の裁判所に連邦破産法第11条の適用を申請。申請書で、100万~1000万ドル(約1億3500万~13億5000万円)の資産に対し、10億~100億ドル(約1350億~1兆3500億円)の負債があると申告した。

 サンディフック小学校の銃乱射事件では、児童20人と教師6人が死亡した。ウェブサイト「インフォウォーズ(InfoWars)」の創設者で、人気ラジオ番組の司会者でもあるジョーンズ氏は、遺族らから名誉毀損(きそん)で複数の訴訟を起こされ、敗訴している。

 コネティカット州の陪審は今年10月、原告となった犠牲者8人の遺族と連邦捜査局(FBI)捜査官に対する9億6500万ドル(約1300億円)の支払いをジョーンズ氏に命令。裁判所はその後、懲罰的損害賠償としてさらに4億7300万ドル(約640億円)の支払いを命じた。

 テキサス州で行われた別の裁判では、事件で死亡した男児(6)の両親に対する損害賠償として、約5000万ドル(約68億円)の支払いを命じられた。

 インフォウォーズは4月に破産を申請。ジョーンズ氏が所有する別の会社フリー・スピーチ・システムズ(Free Speech Systems)も7月に破産を申請している。(c)AFP