【12月3日 Xinhua News】中国生態環境部南京環境科学研究所と中国科学院動物研究所の研究チームがこのほど、浙江省(Zhejiang)麗水市(Lishui)の甌江(おうこう)流域で新種の淡水魚を発見し「甌江小鰾鮈(Microphysogobio oujiangensis)」と命名した。研究成果は国際動物学誌「Zoological Research」に掲載された。

 同種はコイ目コイ科コブクロカマツカ属の全長10センチ以下の小型魚で、一般的に河川の中・下流域に生息し、日中は深い水域に身を潜め、夕方は浅い水域を泳いで藻類や小型の水生昆虫を探して食べる。甌江で新種が発見されたことは、河川流域の良質な水生態環境や水生生物の多様性の豊かさを示している。

 詳細な研究により、同種は台湾地区北部に生息するタイワンカマツカ(M.brevirostris)との近縁関係が最も近く、氷河期における陸橋の水系貫通が、両岸の淡水魚の移動と拡散に条件を提供した可能性があることが示唆された。(c)Xinhua News/AFPBB News