【12月2日 Xinhua News】中国上海市を出発しペルシャ湾に向かう自動車運搬船航路が11月26日、正式に開通した。広州遠海汽車船運輸が運航する自動車運搬船「玉衡先鋒」は同日、中国第一汽車集団、上海汽車集団、奇瑞汽車、安徽江淮汽車集団(JAC)、東風汽車集団、吉利汽車、長城汽車などが生産した中国ブランドの車3859台を載せ、上海市浦東新区外高橋にある上海海通国際自動車埠頭(ふとう)を出発した。17日前後でアラブ首長国連邦(UAE)のジュベル・アリ港、サウジアラビアのダンマーム港に到着する見込み。

 統計によると、2021年のサウジアラビアやアラブ首長国連邦など中東諸国における中国車販売台数は約20万台となっている。22年も安定した増加基調を維持しており、上半期(1~6月)だけで約15万台を輸出した。完成車輸出では海運が主要輸送方式。中東市場向け自動車輸出の急増で、ペルシャ湾行き航路の輸送力需給逼迫(ひっぱく)が日を追うごとに顕著になっていた。広州遠海汽車船運輸によるペルシャ湾行き定期航路の開通は、中国車のグローバルな生産・輸送・販売の一体的な発展を加速させ、中国車の質の高い海外進出に国際輸送サービス面から強力な保障を与えるものとなる。

 同社の朱桂華(Zhu Guihua)総経理は「今回開通したペルシャ湾行き航路には、自動車輸出メーカーのニーズに応じ、南米遠洋航路用の5千台積み自動車運搬船3隻を投入、月2便を運航する。今後は現在の限られた輸送力を倍増させ、中国メーカーの販売・生産・物流・納車計画の実施を促し、既存の船舶輸送力を高めると同時に、中国自動車産業チェーン・サプライチェーンの安全・安定維持より確実にしていく」と述べた。

 中国市場の自動車運搬船不足解消に向け、同社は新造船計画を始動。液化天然ガス(LNG)二元燃料エンジンを搭載する7千~8600台積みの大型自動車運搬船15隻を24年下半期(7~12月)から続々と投入する計画だ。(c)Xinhua News/AFPBB News